大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和37(オ)43 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人高橋方雄、同齋藤直一の上告理由第一点について。

原判決によれば、被上告人は上告人からその所有の判示宅地七七坪二合九勺のう

ち原判決添付図面表示の土地部分(被上告人所有建物の敷地部分。これを本件土地

という。)を、面積三五坪として(実測面積二八坪六勺)、買い受ける旨の売買契

約を締結したというのであるから、上告人は被上告人に対し右部分の所有権移転登

記手続をなすべき義務があるとした原判決は正当であり、原審が、さらに進んで、

右部分につき実際と符合する地積を表示した分筆登記が経由されているかどうかを

審究判示する必要はなかつたものといわなければならない(付言するに、本件土地

につき所有権移転登記を命ずる判決を得た被上告人は、もし本件土地につきすでに

分筆手続が済んでいるが、地積の表示が実際に符合しないというならば、上告人に

代位して土地台帳および登記簿の地積の表示の更正手続をしたうえ、判決に基づき

所有権移転登記手続を申請すればよいのである。)。叙上と異なる見地に立つて原

判決の審理不尽をいう所論は採用できない。

同第二点について。

被上告人と上告人間に本件土地の売買契約が成立した以上、別段の意思表示がな

い限り、契約の成立と同時に、上告人は被上告人に対し所有権移転登記手続をなす

べき義務を負うものであるから、原判決がその履行期に関する所論のごとき点に言

及することなく、右義務を肯認したからといつて理由不備の欠陥があるものとはい

えない。所論は採用できない。

同第三点について。

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証拠の取捨は事実審裁判所の自由な裁量に委ねられているところであり、証拠排

斥の理由は逐一これを説明する必要はない。原判決が本件土地の坪数を認定するに

あたり、所論検証の結果を反証として採用しなかつた趣旨であるとしても、この点

につき証拠排斥の理由を示さなかつたことはなんら不法ではない。所論は採用でき

ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

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